名古屋市 「子宮頸がん予防接種調査」の副反応隠蔽の手口

6月18日、名古屋市より調査結果の結論が撤回された。なぜ、前代未聞の事態が起こったのか。

調査結果を捻じ曲げ、HPVワクチン接種の副反応を隠蔽したウソの結論を発表していたからである。
これは犯罪、スキャンダルである。名古屋市HPVワクチン副反応調査.png

その手口を知る資料がある。下の図に示す速報版.pdfの3頁、「表4生まれた年度 と有症率 (予防接種を受けていない人のみ )」である。この資料はまだ、WEDGE Infinityに残されていた。(これが消されるか見ておこう)

この表4には、常識では"ありえない"ことが2,3ある。(図の上にカーソルをおいて左クリックすると拡大されます。)
1つには、ワクチン接種をしない普通に健康な10代の少女たちの回答で、年長となるほど、 健康な少女にはありえない症状を有する率が上がっていることである。それも一つを除けば、年率7.4〜38.9%と驚くべき増加率なのである。

名古屋市のワクチンを"射たない"21歳の女性たちは、12歳の少女たちより、体調の具合の悪い症状が多い、それも、簡単な計算が出来なくなったとか・・・こんなことがありうるのか。

有症状率の比を、下の折れ線グラフに示す。重なって見難いが、年間増加率の計算を考えるために作ったものである。
グラフで特に飛び出ているのは、19歳(平成8年生)の「21 普通に歩けない」の有症状率の増加(平成12年生まれの少女たちの有症状率の7.32倍)である(紫)。その左の18歳(平成9年生)のそれは0.98倍である。平成8年生まれの少女たちに、一体何が起こったのか。極めて不自然である。
「22 杖や車椅子が必用になった」でも似たようなことがみられる(橙)。

ワクチンを射たなかった、現在普通に学校に通っている健康な少女に名古屋表4増加率.png
このようなことが起こっていることはありえない。
このような"ありえない"データをどう考えたら良いか。
答えは簡単である。

ありえないデータを作って混ぜ込んだ、のである。

さらに、問題の症状を増加率の大きい順に並べてみると、その意図が見えてくる。

 簡単な計算ができなくなった(38.9%) 。
 普通に歩けなくなった(37.9%)
 杖や車椅子が必用になった(30.9%)
 簡単な漢字が思い出せなくなった(29.7%)
 物覚えが悪くなった(29.5%)
 身体が自分の意思に反して動く(22.4%)
 突然力がぬける(20.9%)
 なかなか眠れない(20.0%)
 過呼吸(18.3%)
 視野の異常(17.9%)
 光を異常に眩しく感じる(16.7%)
 身体がだるい(14.2%)
 (以下省略)

上位に来る症状は、すべて子宮頸がんワクチンの深刻な副反応ばかりである。

このように表4は、ウソの結論に持っていくために、用意周到に準備されたものであることが理解されるであろう。

非接種群の有症状率を大きくしておけば、接種群との間での有症状率のオッズ比が小さくできる。そのため「統計学的に有意な差があった」と言えなくなる。そのための"操作"であったのである。そうして、以下のようなウソの結論をデッチ上げたのである。

 "年齢補正を行った結果、今回調査した24項目の症状について、ワクチン接種者に有意多い症状は無かった。"

それでは具体的な捏造の手口はどのようなものか。
アンケートは無記名である。非接種群の回答として、上の症状にチェックを入れた捏造アンケートを混ぜ込めば良い。それほど多数は必要ない。

オッズ比より95%信頼区間を計算してみてわかったのだが、有症状率が小さいと、オッズ比が大きくとも、95%信頼区間の下限がなかなか1を超えず、"有意の増加"の判定にならないクロス集計.png

速報版1頁の「表3.(接種経験あり vs なし)×(症状あり なし)のクロス集計結果」を見ればどれくらい加えられたか想像がつく。それも次第に年長グループに厚くなるようにして"目立たないように"工作してあるのである。
 
WEDGE Infinity および速報版.pdf の在り処は以下です。
 http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7148
(気がつくのが半年遅かった)

(7月12日追加) アンケートの回収状況をグラフにした。
9月24~25日、9月28日〜10月2日の部分は他の部分と傾向が違う。他の部分では5日分のデータに共通した構造がある。
この時期に捏造データが混入されたと考える。


受領数の経緯.png