2012年3月アーカイブ

うたの向こう側の世界・・・ちあきなおみの歌

ちあきなおみの歌についてブログで取り上げたい、とずっと思っていました。

でも、このひとの歌をどう表現したらいいのか、考えあぐねていました。

 2012年2月、NHKの「クローズアップ現代」で、由紀さおりの歌をとりあげていました。

ご存知のように、彼女の歌が欧米で大ヒットしました。

 番組の終わりのほうで、ゲストの詩人のアーサー・ビナード氏が、彼女の歌を評して、「歌の向こう側の世界を表現している」、と言ったことばが印象にのこりました。

そうなんです。

ちあきなおみの歌も、「歌の向こう側の世界」、を表現しているのです。 

 

 

ちあきなおみの歌はうまいな、と思ったのは、10年も20年も前だと思います。

インスタントコーヒーのコマーシャルに流れた歌を、とても印象深く記憶しておりました。

2、3年前、曲名を探してみて、「黄昏のビギン」とわかりました。



YouTubeで彼女の歌を片っ端から聴いてみました。

ものすごくうまい。

「黄昏のビギン」と「星影の小路」、双璧と思います。

ちあきなおみの歌は人を幸せにする歌ですね。

ことばがすーっと心にはいってきます。

そして、歌い方の多様性。

「すみだ川」を聴いてみてください。

伝統的な歌い方というかもしれませんが、三味線の音に合うように、声、歌い方を替えているのです。

見事です。




youku ちあきなおみ すみだ川



ちあきなおみの歌を考えるのにとても貴重なビデオがあります。

「あかい靴」です。

これを見たのは2年くらい前ですが、とても印象深く記憶しております。

残念ながらYouTubeから削除されておりますが、まだネットにありました。

歌う前に彼女はこう語ります。

「私にはなぜか、あの異人さんに連れていかれた女の子というのが、小さい子供だとは思えないんです。聴いてください、赤い靴」

youku ちあきなおみ 赤い靴

 バックの演奏も、とくにピアノの伴奏が素晴らしい。

 (ちあきなおみのファンのかたは保存したほうがいいです。)

配置が乱れていますが、この歌い方はぞくぞくします。

「歌の向こう側の世界」を表している極致の歌が「ねえ、あんた」と思います。

歌なのか一人芝居なのか。

このような歌、パフォーマンスは後にも先にも無いとおもいます。

 


もう一つあげるとすれば「紅とんぼ」でしょうね。
演歌の形式をとった最高傑作と思います。
こちらは何度でも聴けます。
YouTube ちあきなおみ 紅とんぼ
こちらは作曲者の舟村 徹氏がギターをひいています。
YouTube ギター(船村徹)で歌う ちあきなおみ の紅とんぼ

冬隣、紅い花、もいい。

ときどき、車を運転しながら、ちあきなおみのCDを聴いていますが、こういうときはこの歌がぴったりです。 思わず、歌ってしまいます。
YouTube ちあきなおみ かもめの街

「矢切の渡し」は某男性歌手の歌で耳に入っておりましたので、まあ、聴かなくてもよいかな、と思っておりました。
今回、何の気なしに聴いてみて、「おっ!、これは凄い」と思いました。
歌い出しの歌詞の、道行きの男と女の台詞の歌い分け、ちょっと驚きました。
2番の歌詞の後半は、映画か芝居の一場面を見ているようです。
「矢切の渡し」はこういう歌だったかと、聴き直しました。
ちあきなおみの「芸」が、よく現れている、よくわかるビデオと思います。
ちあきなおみの歌がわかるフアンが沢山いる、というのもいいですね。
YouTube Chiaki Naomi Yagirino Watashi 矢切の渡し

この歌もいい。
YouTube しのび雪/ちあきなおみ

ここまで書いてきて、彼女の歌について、「うたの向こう側の世界」を表している、という言葉でくくれるものではないなあ、と考え直しています。

基本的に歌のうまさ。

ささやかれるような歌い方の、ことばにこめられた情感の豊かさ。
刺激的な響きのない、ふくらみのある声。
 こういうものが彼女のうたの魅力と思います。
 

(NHKさん始め、著作権の主張で、私が気に入っていた、ちあきなおみさんの動画が大量に削除されてしまいました。NHKのステージライブは、舞台装置、カメラワークなど、なにからなにまでとても立派で、また、ちあきなおみさんの歌もとてもよくて、宝物のように思っておりました。タイトル、テロップに英語を入れると、世界中の人に見てもられます。お願いです。これ以上削除しないでください。v.youku.comを紹介するのは本意でありません。しかし、ちあきなおみさんの良質なビデオ画像が沢山みられるのです。)


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